VPSでWordPressを立ち上げてデザインも整い、いよいよお問い合わせフォームを設置!……と、ここで大きな壁にぶつかりました。
「WordPressからの自動送信メールが、迷惑メールフォルダに入ってしまう(あるいは全く届かない)」というVPS特有の問題です。
第4日目となる今回は、サイトからのメールを確実に届けるため、「Google Workspace(またはGmail)」のシステムを間借りしてメールを送信する最強の設定を行っていきます。
使うのは、Google Cloudの「Gmail API」と、WordPressの無料プラグイン「Fluent SMTP」です。黒い画面(ターミナル)は使わず、すべてブラウザ上の設定で完結します!
1. なぜVPS標準のメール機能はダメなのか?
VPSに入っている標準のメールプログラム(sendmail等)を使ってそのままメールを送ると、受信側のシステム(GmailやYahooなど)から「身元不明の怪しいサーバーから送られてきたスパムだ!」と判定されてしまいます。
これを回避するために、「サイトからのメールも、信頼性の高いGoogleのシステム(API)を経由して送信させる」という仕組みを作ります。
2. Google Cloud ConsoleでAPIの設定をする
まずは、Googleのシステムを利用するための「許可証(APIキー)」を発行します。少し画面が複雑ですが、順番通りに進めれば大丈夫です。
① プロジェクトの作成とGmail APIの有効化
- Google Cloud Console にアクセスし、Google Workspace(またはGmail)のアカウントでログインします。
- 画面上部のプルダウンから 「新しいプロジェクト」 を作成します(名前は「WP Mail」など適当でOKです)。
- 左側のメニューから 「APIとサービス」 > 「ライブラリ」 を開きます。
- 検索窓で 「Gmail API」 を検索し、「有効にする」 をクリックします。
② OAuth同意画面の設定
次に、連携を許可するための同意画面を作ります。
- 左メニューの 「APIとサービス」 > 「OAuth 同意画面」 を開きます。
- User Typeは 「外部(External)」 を選んで作成します(Workspace環境の場合は「内部」でもOKです)。
- アプリ名(例: WP SMTP)と、ご自身のメールアドレスを入力して保存します。
- その他の細かい設定(スコープなど)は何も変更せず、一番下まで進んで「保存して次へ」を押し続けます。
- 最後に 「アプリを公開」 ボタンを押して、テスト状態から本番環境に切り替えます。
③ 認証情報(クライアントIDとシークレット)の作成
いよいよWordPressと繋ぐための「鍵」を発行します。
- 左メニューから 「認証情報」 を開き、画面上の 「+認証情報を作成」 > 「OAuth クライアント ID」を選びます。
- アプリケーションの種類は 「ウェブ アプリケーション」 を選択します。
- 【重要】承認済みのリダイレクト URI に、以下のURLを追加します。
[https://example.com/wp-admin/options-general.php?page=fluent-smtp&fcrm_action=oauth_redirect](https://example.com/wp-admin/options-general.php?page=fluent-smtp&fcrm_action=oauth_redirect)(※example.comの部分はご自身のドメインに置き換えてください) - 作成ボタンを押すと、「クライアント ID」 と 「クライアント シークレット」 という2つのパスワードが表示されるので、これをコピーして手元にメモしておきます。
3. WordPress側で「Fluent SMTP」を設定する
Google側の準備が整ったので、WordPressにプラグインを入れて連携させます。
- WordPressの管理画面から 「プラグイン」 > 「新規追加」 を開き、「Fluent SMTP」 を検索してインストール・有効化します。
- 左メニューの 「設定」 > 「Fluent SMTP」 を開きます。
- メールサービスプロバイダの一覧から 「Google Workspace / Gmail」 を選択します。
- 以下の情報を入力します。
- 送信元メールアドレス: Google Cloudで設定したGmailアドレス
- 送信者名: サイト名や運営者名など
- Application Client ID: 先ほどメモした「クライアント ID」
- Application Client Secret: 先ほどメモした「クライアント シークレット」
- 「Authenticate with Google & Save Settings」 のボタンをクリックします。
- Googleのログイン画面が立ち上がるので、自分のアカウントを選択し、「許可」をクリックします。
これで、WordPressとGoogleの連携が完了しました!
4. テストメールを送信して確認する
最後に、本当にメールが届くようになったかテストしてみましょう。
- Fluent SMTPの設定画面上部にある 「Email Test」 タブを開きます。
- 「Send To」にご自身のスマホや別のメールアドレスを入力します。
- 「Send Test Email」 をクリックします。
指定したアドレスの受信トレイに「Success!」というテストメールが即座に届いていれば、設定は完璧です!しかも、迷惑メールフォルダではなく、しっかりと通常の受信トレイに入っているはずです。
おわりに
Google Cloudの設定画面が少し専門的で難しく感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば今後は一切触る必要はありません。
これで、お問い合わせフォームからの連絡や、サイトからの重要なお知らせが確実に読者に届く「信頼性の高いサイト」になりました!
